我が家の何となくのルールの一つ、それは蚊は叩いてもハエは叩かぬ。

この時期、室内に進入した蚊を放っておくと何カ所刺されるかわからないのでさっさとスプレーを噴射するが、それがハエとなると俺は別段気にならない。

それは家族も同じようで、ハエではスプレー噴射に至らない。

よって、蚊の侵入によるスプレーのとばっちりを喰らうまでは室内を自由に飛び回っているわけだが、玄関等々に本物そっくりのオニヤンマのオモチャをぶら下げたので、以前に比べて室内で蚊に刺される回数も激減した。

そんなわけで室内に侵入してきたハエも平和な日々が続くにつれて徐々に警戒心が薄れ、ある時など広げて読んでいる目の前の新聞の角に止まったりして親父と爆笑したものだ。

そんなハエも夏を過ぎ、秋が来てもまだ元気に飛び回っていることがあり、

「こいつ、まだおるで」

などと会話し、一度は年を越したことさえある。

害虫に属するハエではあるが、こうなると情がわいてくるもので、

「おまえ、今日も元気に飛んどるな」

などと話しかけたりする。

そんなハエ君もさすがに二度目の夏は迎えられないようで、ある日突然姿を消す。

ちなみに我が家では蜘蛛も殺さない。

そんな家風もあってか、庭には各種蝶やらヤモリやカマキリの姿も。

あとはツバメが巣を作ってくれたら最高なのだがな。