三十余年の治療家人生において、過去、たった一度だけ依頼者の方から、
「訴えてやる!」
と言われたことがある。
その方は自分の母親の癌を何とか治したいということで私に治療を依頼してこられたわけだが、何度か治療を受けた後の検査においても特に癌の大きさに変化がなかったということで、
「訴えてやる!」
となったわけである。
百歩譲って状態が悪化したり死亡したのであれば、まあ、私とて理解できなくもないが、何も変化がないからといって訴えられては私もたまったものではない...
という心情はさておき、
「どうぞご自由に」
というのが、その時の私の返事であった。
その後、裁判所からの呼び出しがなかったということは訴えが受理されなかったか、そもそも訴えがなかったのだろう。
仮に実際に裁判になっていたとしたら、私の隣に住んでいるご夫婦のご子息氏が弁護士であるので弁護は彼に頼むとしてこの点は問題ないが、わざわざ治療を休んで裁判所に出向くということが私には何より苦痛なのである。
出向くのが面倒なわけではない。
ましてや往復の交通費がもったいないということでもない。
本来、その時間に治療できたであろう何人かの方の時間的リソースが削られて治療できなくなってしまうということが苦痛なわけである。
それは苦痛を通り越して断腸と表現した方が良いかもしれない。
この上なく幸せなことに私は三度の飯より治療が好き、なかんずく気功治療/遠隔気功治療が大好きな根っからの治療家である。
結果、断腸は避けられたわけだが、私はその一件で命の問題に直結する症状の依頼を決して安易に受けるべきではない、ということを学習した。
以来、危機管理の一環として既に医師から余命宣告されている場合や癌その他生命に直結する症状については、ある程度の信頼関係を構築している方のみお受けするように方向転換した。
このような事情が当サイト上では言葉足らずであったので今でも癌やそれに類する治療依頼が後を絶たず、よってこうして明言しておこうと思った次第。
ただし、ここで勘違いして頂きたくないのが、一見(いちげん)の方であればそれら全てをお断りしているというわけではなく、例えば癌細胞そのものの退縮を期待するような依頼はお受けしていないものの、癌による痛みを何とかして欲しい等々といったようなご依頼であれば、それが一見の無料体験であれ積極的に受け付けています。
その他の症状もこの例に準じていますので、もしご希望があればそれに照らしてお気軽に無料体験をお申し込み下さい。
白樺を立ち上げた時の社会的役割として、また過去の実績としての経験上、初回の無料体験において癌の治療等々も積極的に受け入れたいのですが、一昔前の日本とは大きく事情が異なり、すっかりアメリカナイズされてしまった昨今の訴訟社会をかんがみれば、加えて隣人の弁護士氏のアドバイスを真摯に受け入れるならば、上記の方針が今後変わることはないでしょう。
皆様には多大なご迷惑をおかけすることとなりますが、どうぞご理解頂けましたら幸いです。