「そう言えば~」

というセリフをしばしば依頼者の方から頂く。

「そう言えば、最近よく眠れるようになりました」

「そう言えば、生理痛がとても軽くなりました」

「そう言えば、雨の日の偏頭痛がなくなりました」

「そう言えば、最近体が軽いです」

「そう言えば、今年は花粉症が出ませんでした」

等々。

過去に頂戴した「そう言えば」は他にもたくさんある。

なぜ、頭に「そう言えば」と付くのか?

それはつまり、私に症状として特に申告はしなかったけれど、主訴を治療している内に気が付けばいつの間にか症状が消えていた、という現象であるから。

依頼者の方にしてみれば私に話した訳でもないのに治ってしまい、不思議でたまらないようだ。

けれども、私にしてみればこの手の話は不思議でも何でもないどころか、むしろ当たり前のことである。

というのも、私は毎治療時において依頼者の訴えに対して治療を行うことはもちろん、それが対面治療であれ遠隔治療であれ、東洋医学で言うところの全身十二経絡の調整も必ず行っているから。

これにより、私が依頼者から聞いていない症状も勝手に治ってしまうことが少なくない。

経絡指圧師出身の私にとって、全身の気のルートである経絡の調整がいかに重要であるかは経験をもって痛感している。

鍼灸師はそれを鍼や灸で行い、指圧師は指先で行う。

経絡は物理的な刺激を与えずとも反応することを悟った瞬間、私は指圧師から気功師への道を歩み始めることとなった。

気功治療師となった今でも経絡の調整は治療において絶対に欠かせないプロセスである。

よって、私の治療を受けてからしばらくした頃、身体隅々の諸症状をもう一度思い出して頂きたい。

あなたにも「そう言えば~」が見付かるかもしれません。