連日、武漢熱(新型コロナウイルス)関連のニュースが続いている。

新たに出現したこのウイルスこそが災いの元凶であり、人類が克服すべき憎い敵...

という論調になるのは私にもよく理解できる。

しかし、少し視点を変えるだけでそこには全く違った真実がある。

報道によれば、武漢熱による各種規制により、ここ最近のCO2総排出量は近年になく著しく低い数値になっているそうだ。

今まで放置されてきたに等しい人類の難題がこれで一つあっさりと改善されたわけだ。

汚水で濁っていたヴェネチアの水路に美しい魚やクラゲが戻ってきたのをニュース映像で見た。

このような現象が先進国のあちこちで起きていると想像できる。

もし私が地球という存在であれば、環境改善とウイルス蔓延とを秤にかければ、後者など全く取るに足らない問題だ。

このままウイルスが広がり続ければ更に二酸化炭素は減り、山や海は修復され、地球環境が劇的に改善されていくという事実において、むしろ善玉ウイルスであるとさえ言える。

我々生命の母なる大地、地球。

地球環境の改善は人類、なかんずく全生命にとっての大きな悲願ではなかったか。

この地球上において人類という種族のみが損害を被ればそれは容易に達成する。

もちろん私は人類が絶滅すれば良いなどとは決して思っていない。

ではなぜ、こんな話をしているのか?

白樺では特別にガン治療を希望する依頼者の方々に対し、治療を始めるに当たって必ず伝えていることがある。

上記のように地球という星を中心にして物事を考えた場合、我々人類は地球におけるガン細胞以外の何者でもない。

今後も我々人類は無分別に増殖するガン細胞のように地球を浸食し続けるだろう。

この事実を明確に認識して頂くことにしている。

視点を少し変えればあなたも私もガン細胞のような存在なのだ。

ガン細胞が愚かなのは、自らが繁栄すればするほど宿主を死に追い詰めてしまうことにある。

今や人類はボタン一つで地球に壊滅的なダメージを与えうるステージにまで達してしまった。

厳しい言い方になってしまうが、そんな地球におけるガン細胞のような存在の私たちがガンの治療に躍起になるのはずいぶんと滑稽な話だ。

だからこそ、少なくとも白樺でガン治療を希望される方は、今後どうか地球と共存する道を歩んで頂きたい。

頂きたい、というよりも、そうしなければならないし、私にそう誓わなければ依頼をお受けしていない。

地球と共存すると言えば何やら大げさに聞こえるかもしれないが、私は何も環境活動家になれと申しているわけではない。

生き方や考え方を少し変えるだけでいい。

ガン治療を受ける者が地球のガン細胞的な存在になっては絶対にいけない。

地球にダメージを与えることはせず、自然を大切にすること。

同種族はもちろんのこと、多種族とも共存して生きること。

この指針を日々の生活に具体的に落とし込み、行える範囲で行えばいい。

他人がやっているから自分も許される,,,などとは決して思ってはならない。

自分一人でも行いを貫く。

それがガン治療の第一歩となる。

この心の変容なくしてのあらゆるガン治療は不完全であると私は明言する。

自分の種族だけが良ければそれで良い...

更には、自分だけが、自分の家族だけが良ければそれで良い...

地球上のほぼ全ての生命が自然と調和しているのに対し、我々人類のみが明らかにそこから逸脱している。

今回の騒動においては新型ウイスルに対して敬意を払えとまでは言わないが、上記の視点に立てば、駆逐すべき憎き対象という側面のみで捉えてしまうのは人類の傲慢であるように思う。

もし私の肉親が武漢熱で死んでも、この考えは変わらない。

 

視点を変えるという話をしたついでにもう一例。

東洋医学では遙か昔から人体を宇宙と捉える天人合一説という考え方があった。

あなたの体内では世界の総人口を軽く凌駕する無数の細胞や細菌が活動している。

それらからしてみれば、あなたは地球であり宇宙であり、あるいは神のような存在でさえある。

昨今では、まるで食後の砂糖菓子のように抗生剤を服用している人があまりに多いように思うが、抗生剤を投与するということは、無数の腸内細菌たちにとっては原水爆が天から何百発と落ちてくるような大ダメージを受ける。

まさに壊滅状態だ。

地球に隕石が激突するのも、あなたが抗生剤を服用するのも、レベルこそ違えど全く同じ話なのである。

ガン治療を行おうとする者は、このような異なる視点であれこれ物事を考える必要がある。

ここでは二、三の例のみ挙げたが、いろいろに思いを巡らし、先ずは心こそ変えて頂きたいと強く願う。